「豊島区」不動産投資

1月 7, 2023 投稿者: LK77vHki オフ

不動産投資の成否に大きな影響を与えるのが、どこに投資するかということがあげれらます。

当然人が住んでいない賃貸需要が見込めない物件に投資する方は稀有でしょう。

また今は多くの人が住んでいて賃貸需要も高いが、近い将来はどうなるかわからないという地域の物件も不安が残ります。

このように賃貸需要が見込めるエリアを正しく選定できるかどうかは不動産投資においてとても重要な要素になってくるのです。

そこで投資エリアを選ぶときに最低限チェックしておきたい情報として、地域の特性、将来人口推移、地価の動向、賃貸需要について調査してみました。

なお今回は「豊島区」を調査しましたので、投資先として参考となる情報がありましたらご活用下さい。

まずは豊島区の概要、特性から考察していきましょう。

豊島区の概要、特性

まずは豊島区の概要ですが、23区内で人口14位、人口密度1位、面積16位となります。(平成27年のデータ)。

ではまずはじめに、不動産投資におけるもっとも大きなリスクのひとつである空室リスクに関連する空き家率から見ていきましょう。

豊島区の空き家率は12.9%となっていて、東京平均(11.2%)よりも高い数値であることがわかります。(平成25年住宅・土地統計調査より)

これは不動産投資を行なう上で、マイナス材料になるかもしません。

では安心して暮らせる街であるかどうかの基準である犯罪率を見ていきましょう。

東京は全国的に犯罪率が高い都市として有名ですが、豊島区の犯罪率は2.7%(全国平均:0.9%、東京平均:1.83%)で23区内でワースト5位になり、この数値から豊島区が治安の良くない街であることがわかります。

次に子育て世帯が住みやすい街であるかのひとつの指針になる待機児童について見ていきましょう。

東京は全国的に待機児童が多いことで有名ですが、豊島区の平成28年度の待機児童数は105人(前年比-104)で23区内で5番目に少ない数値となっています。また前年数値よりも半減しました。

この数値をみれば豊島区は子育てがしやすい街であると言えるかもしれません。

次に豊島区の人口について考察していきましょう。

豊島区の不動産価格

次に豊島区の不動産価格の動向について見ていきましょう。

まず豊島区の地価は、東京都内、全国ともに6位となっています。最も高い坪単価は1987年の約2670万円でしたが、2016年現在は1/7程度の393万円前後で推移しています。

では最近の地価の変動を見てみましょう。

2006年から2008年の3年間の地価は上昇しています。特に2007年(22%以上)、2008年(17%以上)とかなりバブル以降最大の上昇となりました。

その後、2009年から2013年の5年間は下落に転じ、2009年(11%以上)と2010年(5%以上)は大きく下落しました。

そして2014年から2015年の2年間は上昇に転じてましたが、2016年は現状維持に近い数字ですが下がっています。

なお豊島区の2016年の地価は前年比マイナス0.18%とほぼ横ばいに近い下降でしたが、豊島区を21エリアに分割した地域別の2016年データでは、15/21と多くのエリアで地価が上昇しています。

なお坪単価の最高値は池袋エリアの約858万円(前年比約6.8%UP)、最安値は西巣鴨エリア(前年比約3.7%UP)の約156万円となります。その差は5.5倍程度と大きな格差が見られます。

2016年に豊島区で10%以上大きく上昇した地域は見当たらず、池袋エリアの約6.8%が最高の値上がり率となっています。

また下降した地域は東池袋、高田馬場、巣鴨新田、向原、要町、北池袋の6エリアとなります。

そして5%以上のマイナスエリアはなく、0.1~4.1%未満の小さな下げ幅となります。

豊島区の平均地価は393万円程度ですが、最高値と最安値の地域差が700万円近くあり、非常大きな価格差のある地域となっています。

特に池袋周辺、高田馬場、目白といった山手線の駅周辺は地価が高い傾向にあります。

そのため賃貸需要の見込めるエリアを選定できれば、費用対効果の高い投資が可能になります。

また周辺環境や利便性に優れた物件を発見できれば、他物件と大きな差別化を図れる地域と言えるかもしれません。

また賃料相場は都内13位で地価の6位よりもかなり低く、これは物件価格の割に家賃が安いことを示唆しています。そのためエリアによっては高利回りを見込むことが難しい物件をつかむ可能性があります。

つまり豊島区内のエリアの選定をしっかり行った上で、販売価格と賃料のバランスの取れた物件を探す必要があります。

 

豊島区の人口推移

 

豊島区の人口動向について調査しました。直近5年と過去抜粋データが下記となります。※()は外国人登録者数。

2016年:280639人(24540人)
2015年:275507人(21616人)
2014年:271643人(19533人)
2013年:268959人(19065人)
2012年:248299人
2007年:240275人
2002年:236357人

2002年から2016年までに4.4万人近く増加していて、2002年と2016年比較すると18%以上の大きな人口増加が見られます。

また戦後からの長いスパンで見ると、昭和50年をピークにそれ以降平成9年まで減少に転じました。

しかしそれ以降は増加に転じ、平成21年~平成24年までは大きな増減はなく、平成25年以降は比較的大きな増加を続けています。

では今後の人口推移はどうでしょうか。下記は国立社会保障・人口問題研究所による2020年~2040年までの豊島区の人口将来推計となります。

2020年:302081人
2025年:297356人
2030年:291017人
2035年:282443人
2040年:271415人

2020年時点では増加していますが、2025年には減少に転じ、2040年に至るまで減少が続くことが予想されています。

なお2020~2040年の20年間で3万人程度の人口減少で、2020年から10%程度の減少となります。

しかし2016年の28万人に着目してみると、2035年時点で28.2万人と現時点よりも多く、2040年の27.1万人はマイナス0.9万人となりますが、割合で言えば3%しか減少していない予測となります。

こういったことを考慮すると、豊島区の人口は2040年まで多くな問題は抱えていないと判断できるのではないでしょうか。

そのため不動産投資に大きなマイナス影響を与えることも考えづらいと言えるでしょう。

豊島区の交通・アクセス

では豊島区の電車状況はどうなっているでしょうか?

まずはJRから。JR山手線、JR埼京線、湘南新宿ラインの利用が可能です。停車駅は下記となります。

・JR山手線:池袋駅、駒込駅、巣鴨駅、目白駅、大塚駅
・JR埼京線、湘南新宿ライン:池袋駅

次に地下鉄。地下鉄は東京メトロ丸ノ内線、有楽町線、南北線、副都心線、都営三田線の利用が可能です。

停車駅は下記となります。

・東京メトロ丸ノ内線:池袋駅
・有楽町線:池袋駅、東池袋駅、千川駅、要町駅
・南北線:駒込駅
・副都心線:池袋駅、千川駅、要町駅、雑司が谷駅
・都営三田線:巣鴨駅、西巣鴨駅

そして私鉄は、西武池袋線、東武東上線とその他、都電荒川線の利用が可能となります。

・西武池袋線:池袋駅、東長崎駅、椎名町駅
・東武東上線:池袋駅、下板橋駅、北池袋駅
・都電荒川線:大塚駅前駅、西ケ原四丁目駅、東池袋四丁目駅、庚申塚駅、鬼子母神前駅、巣鴨新田駅、向原駅、新庚申塚駅、学習院下駅、都電雑司ケ谷駅

複数路線が利用できる駅は、池袋駅、駒込駅、巣鴨駅、千川駅、要町駅となります。

豊島区で行う不動産投資の将来性

これらのデータを元に豊島区は不動産投資エリアとしては適しているのか考察してみましょう。

まず人口から。

国立社会保障・人口問題研究所のデータによれば、2025年から人口が減少に転じることが予想されています。しかし2016年2040年を比較した場合、減少はしていますが1万人未満の3%程度の減少に留まっています。

また数年前に豊島区が消滅する可能性がある都市というニュースが注目されましたが、豊島区では人口の減少問題に対するさまざまな対策を打ち出して、積極的に取り組んでいます。

そしてすでにファミリー世帯の増加、新庁舎設立、財政再建などの成果をあげています。

こういった地方自治体による人口減少への取り組みを考慮した場合、豊島区の人口問題は、不動産投資の大きなマイナス要素にはならないと考えられます。

では交通に関してはどうでしょうか?

人気路線である山手線の利用が可能で、国内2位のターミナル駅で池袋駅を有し、地下鉄、私鉄の利用も可能なため非常に利便性が高い地域と言えます。

また複数路線が利用できる池袋駅、駒込駅、巣鴨駅、千川駅、要町駅があります。

地価に関しては、23区内で上位グループに位置するのが豊島区です。そして地域による地価の格差が大きく、山手線の駅がある池袋、高田馬場、目白周辺は豊島区内で地価が高いエリアになります。

ただし賃料に関しては都内で中間グループに属するため、地価とのバランスは悪いと言えるでしょう。

また立教大学(西池袋)、学習院大学(目白)、東京音楽大学(南池袋)などがあるため、エリアを絞って学生を対象とした賃貸ビジネスの需要も見込めるかもしれません。

また豊島区の民泊ビジネスの状況を見ると、エアビーアンドビー登録数は23区内で上位に位置し、稼働率も高いエリアとなっています。

JR、地下鉄、私鉄の利用ができる池袋周辺は非常に利便性が高く、羽田空港、成田空港へのバスでのアクセスも充実しているため、外国人観光客の需要を今後も見込める地域と言えるでしょう。

これらの情報を総合すると、豊島区は人口、交通、民泊に強みを持っていると言えます。

そのため、豊島区は投資エリアとして問題が少ない地域と言えるのではないでしょうか?

※人口データは豊島区資料、国立社会保障・人口問題研究所、土地価格は土地代データ、不動産データはスマイティ参考に記事を作成しています。